無いものねだりを恥じる

わりと音楽好きの方ですが、矢沢永吉は聴いたことありません。
しかし、矢沢永吉のコメントを雑誌や新聞で目にすると、その言葉に妙に惹き込まれる。独特の魅力を持った人物だと思っていました。
無いものねだりを恥じる
ということで興味を持って買ったのが、矢沢永吉激論集「成りあがり」の新装版。糸井重里氏によるインタビューをまとめた本で、初版は昭和55年と書いてあるから30年以上前か。軽い内容なので2時間ほどで読了。

細かな感想は別として気に入ったところをいくつか挙げる。キャロルで売れた頃、酒やオンナと豪遊する他のメンバーと違って下積み時代からの安アパートに遊ばずに真っ直ぐ帰りお金を貯めたということ。カーネギーの「人を動かす」を愛読書としているが、一番楽しみにしている愛読書は新聞で、隅から隅まで目を通すということ。マネージャーに「どんなズボンも似合っていいね」と言われ、「似合ってるじゃなくて似合うようにしている」と答えること。そんな中でも最も印象に残ったのは以下の話。加藤和彦氏が矢沢永吉を評して。

「俺たちがロールスロイスを欲しいって言う時は、ある面、遊びで言ってる。でも、矢沢の永ちゃんは違う。彼が欲しいという時は、腹の底から、怒りがにじんでくるぐらい欲しいと思っている」

結局、無いものねだりをして日々愚痴っているだけの私自身を、本当に情けないと思いましたね。
才能じゃない、真剣さが違う。


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この記事へのコメント
●初めましてでしょうか?
●いつも、拝見させていただいております。
●仕事に対する姿勢、勉強になります。
●永ちゃんは「キャロル」時代からのファンですので、
●今回は、いつも以上に、食い入るように(笑)
●読ませていただきました。
●桑田佳祐同様、世代を超えてファンのいる
●アーティストですね。
●ソロになってからのアルバム
●「アイラブユーOK」と「A DAY」は、
●今も聞き、時に歌っております。(笑)
Posted by オジサン at 2012年05月28日 14:42
初めまして?
私もオジサンのブログはちょくちょく拝見してますので。恐らく直接の面識は無いにしても、多少の親近感はあります。

しかし、あそこまでカッコいい60代、普通じゃないですね。
それも、私たちみたいにただ願望で日々過ごすのではなく、真剣に実現する意思の違いなのでしょうか。

これからも、よろしくお願いします。
Posted by keylargokeylargo at 2012年05月28日 19:32
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