
隅々まで読んでしまいました。
この連休中に買って読んだのが「神社と日本人」というムック本。ベストセラーとなった「
葬式は、要らない」などで有名な宗教学者の島田裕巳氏が監修している。同氏の著書は売るが為のタイトルと内容とのギャップにイマイチ読む気がしないが、このムック本の巻頭インタビューは面白かった。古代から連綿と続くとされる神道観を否定し、現在の神社神道は極端にいえば近代が生んだ新宗教だと位置づける。神道は開祖も教義もない宗教であるが故に性質そのものは残しながら時代に応じて融通無碍に変容し存続する。その方がいかにも日本民族的であり、理解出来るでしょう。
宗教と権力は常に互いに寄り添っている。私は学校の社会科で学ぶ日本史は面白いと思いませんでした。権力の興亡にしても、肝心の宗教的な視点が意図的なのか薄められているように思えるのです。もとをただせば自然崇拝である原始宗教が権力と向かい合いながら如何に変容し、それでも何千年にも渡って途切れず受け継がれ民族宗教たりえたのか。そういう視点から日本史を眺めると面白いですね。そう思いました。