
新聞記事ネタが続く。今日の日経新聞朝刊総合2面より。
10年物国債の利回りが、日銀が異次元緩和を始めた昨年4月以来となる1年4ヵ月ぶりに0.5%を割り込み、長期金利の低下が銀行の貸出金利を押し下げているという記事。住宅ローン金利や企業向けの平均貸出金利が最低水準を更新し、個人・企業ともに幅広く恩恵を受けているという。
日銀の調べでは、国内銀行の既存の平均貸出金利は6月に1.222%まで低下している。当社の平均借入金利もそれと同水準くらいでしょうか。もっとギュウギュウ交渉すれば下がるのは分かっているが、信頼関係を維持するという長期的な観点から望ましいと思えず、私は安ければいい的な折衝はしません。とはいえ当社の平均借入金利も年々下がり続け、金融緩和の恩恵を十分受けているのも事実。
しかし、いくらなんでも現在の金利水準はボトムライン。それを前提としてモノゴトを考えると大きな過ちを犯します。気になるのは異次元金融緩和の出口戦略。近い将来、必ず金利は上がる。その前提でモノゴトを組み立てなければいけません。金利上昇の中で新規事業は成り立つのか?世の経済動向はどう変わるのか?そもそも金利上昇に対してどの程度の余力が当社にあるのか?今からよく考える必要があります。超低金利という非常識な状態に飼い慣らされた現役世代の多くは、金利が上昇するという常識自体を殆ど知らないのですから。