故あって先週末から、朝はグループ会社にも出勤。

現金の勘定を確認したり、

コインランドリーの清掃状況を確認したり、

立体駐車場を見廻ってゴミを拾ったり、

マネージャーと打ち合わせをしたり、

銀行を廻ったり、と。
当面は掛け持ち勤務となりそうです。それはそれで、結構面白い。
自らの備忘録として。

この週末、サイモン・ウィンチェスター「博士と狂人」を読んだ。英語辞典の最高峰である「オックスフォード英語大辞典(OED)」第一版の編纂主幹を務めたジェームズ・マレー博士と、精神を病み殺人を犯したことにより生涯を刑事犯精神病院に幽閉されながらその編纂に多大な貢献をした退役軍人医師ウィリアム・マイナー。対照的な人生を歩んだ二人の邂逅によりOEDが生み出される過程を描く。
Amazonの書評などを見ると評価は高いが・・。これは英語圏(特に英国)の知識層が読めば面白いという本でしょう。英語を専門的に学んでいたり、英語を職業としている人ならまだしも、私の如き浅学非才には知的興奮が得られるべくもなく。タイトルから連想されるエキセントリックな物語を期待する向きには19世紀の英国アカデミズム世界の背景を語られても単に冗長だと感じてしまうのです。
もう一つ。原典に当らずして翻訳の善し悪しを語るのは翻訳者に対してフェアではないが、この翻訳文は少なくとも私には馴染めませんでした。OEDを語るにあたって原文は恐らく相応に格調ある英語文なのでしょう。それを原文に忠実に訳そうとしても如何にも翻訳臭い構文となり、日本語文としては極めて読み辛くなる。
米原万里の言葉を借りるのなら「貞淑な醜女(ブス)」といったところか。