久々、今日の社員駐車場

keylargo

2012年05月26日 22:14

本日は所要により午後から出社。
地味~に給与計算のチェックなどをしていると、バイクのエンジンの気持ちのいいサウンドが聞こえる。ん?ハーレー?違う。明らかにツインエンジンだけど、Vツインじゃない。独特のサウンド。窓を開けて外を見ると、社員駐車場に停まっていた。

ヤマハのXS650だった。営業部のバオオ君が乗って来ていた。

いいねぇ~。若いくせにいい趣味をお持ちで。というか、本当のオーナーは彼の父上じゃない?多分。彼に断って触らせてもらう。いいよ、コレ。跨ってみると、私のW650よりスリムで軽い感じ。走らせてみたいな~。

このオートバイには微かな思い入れがある。
大学4年生の夏、親友のN君と二人で卒業旅行的にツーリングに出発した。テントを積んでのキャンプツーリング。大阪の南港からフェリーに乗り九州の宮崎に上陸。そこから九州と四国を2週間かけてキャンプをしながら廻った。

四国に上陸し2日目。四国カルストで有名な五段高原から四万十川沿いを下って、どこかの河原でキャンプを張る予定だった。四万十川の河原でキャンプすること、それがそのツーリングの楽しみの一つだった。しかし、そこに無常の台風が直撃。河原でのキャンプは危険と判断し、泣く泣く予定変更。四万十川河口付近にある中村市で宿を取ることを目指し、かなり強い雨の中を走る。焦っていたのか中村市まであと少しというところで、中途半端に速い1台の車を抜いた瞬間ハンドルが激しく振られてコントロール不能に。ロデオ状態でバイクから投げ出されたのでした。

いまいち記憶が有るのか無いのか。正気になったら救急車に乗せられていた。気を失っていたのではなく激しく動転していた。確か中村市民病院(?)に運ばれ、体の方は全身の打撲とヒザの捻挫くらいで軽傷。足を引きずりながらも、そのまま病院を出た。バイクの方は・・、親友のN君が地元の人に聞いて中村市内の小さなバイク屋に運び込んでくれていた。ライトやウインカーは飛び散り、シートレールが曲がり、エンジンの一部が割れオイルが流れ出るバイクを見て、このツーリングを諦めることを考えた。あの状態で深刻な事故にならなかったのが不思議。死ななかっただけでラッキーと考えた。

台風が過ぎ去るのを待つことと体の痛みで中村市内のビジネスホテルで2晩を過ごし、事故の翌々日の朝、その小さなバイク屋を訪れると・・。ボロボロの状態には変わりないが走れるだけの応急処置を施した私のバイクが。結果的には今までの人生でも最高の思い出となるツーリングを終えることが出来たのです。

その朝、そのバイク屋に置いてあった美しいグリーンのバイクがバオオ君のと同じXS650。恐らく常連のお客様のモノなのでしょう。私たちがツーリングに再出発する直前、走り出したXS650。その心地良いツインエンジンの音が20年経った今でも鮮明に思い出されます。非常にハイテンションになっていた脳裏に焼き付けられた憧れ、ですね、XS650。今度、乗らせてね、バオオ君。

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