
今晩は「後の十三夜」。仕事中ですが会社の外に出て、しばしお月見です。旧暦9月13日の「十三夜」は名月といわれ、旧暦8月15日の「十五夜(仲秋の名月)」と合わせて眺めるのが古くからの習わしとされています。「十五夜」が中国から伝わった風習であるのに対して、「十三夜」は中国にはない日本独自の風習。晩秋にもう一度、満月ではなく少し欠けた月を愛でるのに日本人の心情が宿っているのでしょう。名残りの月、です。
ところで、1年の日数が10日ほど短い「旧暦」では約3年に1度「閏月(うるう月)」を挿入して日付と季節とのズレを調整します。今年は閏月が挿入される年。しかも、旧暦9月の後に「閏9月」が挿入されるという暦のうえでは「十三夜」が2回ある年なのです。その2回目の「十三夜」を「後の十三夜」といい、今年は「十三夜」が先月10月6日、「後の十三夜」が実は今日なのです。
そして、この「後の十三夜」というもの。前回は江戸時代である1843年(天保14年)。黒船来航の10年前のことです。実に171年ぶりの「後の十三夜」。ミラクルムーン。時おり雲がかかりますが、逆にそれも情緒を感じるお月見日和の今晩。皆さんも一生に一度のお月見を楽しんでいますか?